新時代の幕開けという雰囲気が漲っていた80年代。
各社の個性が冴えるCMが登場していった・・・
カネボウは84年夏と秋にスーパーアイドルをCMモデルとCMソングで起用など
化粧品CMが〝憧れ〟〝目指したい近づきたい〟から〝親近感〟〝等身大〟へと変化しつつあった。
(画像:パブリックドメインQより)
80年春・資生堂、カネボウ、ポーラCMソング軒並みヒット。コーセーはマイペース
- 資生堂のキャッチコピー=〝不思議なピーチパイ〟〝春の頬がピーチになりました。〟
CMソング=竹内まりやさんの「不思議なピーチパイ(作詞:安井かずみ/作曲/編曲:加藤和彦・清水信之<編曲のみ>)」
CMモデル=メアリー岩本(マリアン)さん。
私の中のNO.1CMだ。楽曲のポップさとCMの雰囲気がマッチして観ていて心地よいCMだった。
ピンクのビニールレコードを頭に持ち上げた時のメアリー岩本さんの上目遣いが堪らない。
※余談ながらメアリー岩本さん(マリアン)を観てると5つ上の姉を思い出す。遠方住まいの為、もうかれこれ20年近く逢ってないな・・・商品名:資生堂ベネフィーク・グレイシィ リップスティック(E)新発売5色/フラッシャー(F)(チーク)新発売2色
- カネボウのキャッチコピー=〝レディ80〟〝天然発色〟
80年代は女性の時代と銘打って79年に〝レディ80〟キャンペーンガールオーディションを敢行。全国から25700人の応募となった。
CMソング=渡辺真知子さんの「唇よ、熱く君を語れ(作詞:東海林良/作曲:渡辺真知子/編曲:船山基紀)」
CMモデル=松原千明さん。一般公募25700人から選ばれたキャンペーンガール。
凛々しさと知的な雰囲気があり、CM出演後から女優としてドラマでは知的な役柄が多く、
情報番組などのアシスタントもソツなく熟すマルチな才能を持つ人物であった。
共演がきっかけで俳優の石田純一さんと結婚するも後に離婚し、現在はハワイ在住。現地の男性と再婚。
商品名:レディ80口紅(新発売) - コーセーのキャッチコピー=〝リリカルカラー80〟
CMソング=南佳孝さんの「クレッセントナイト(作詞:竜真知子/作曲:南佳孝/編曲:大村憲司)」
80年5月リリースのアルバム「MONTAGE」に収録されている「クレッセント・ナイト」残念ながらシングルカットされていない。
現在、80年代に日本の巷を賑わせたお洒落な音楽をCTIY POPと称し世界的に認知されつつあるが、南佳孝さんの楽曲もなかなか良曲多し!!
「クレッセントナイト」最高だ!!※CM曲と原曲の歌詞は一部異なり〝リリカルカラー~♪〟の部分が「心のままに~♪」となる。
CMモデル=セーラ・ロウエルさん。あともう一人の少女は不明。
セーラ・ロウエルCM集という動画4:57でCM確認できる。
商品名:コーセー・エスプリーク・リップスティック新4色(口紅) - ポーラのキャッチコピー=〝Hey Lady 優しくなれるかい〟
CMソング=庄野真代さんの「Hey Lady~優しくなれるかい~(作詞/作曲:庄野真代/編曲:瀬尾一三)」
CMモデル=不明。海外のモデル
外国人モデルさんが鏡でチェックしOKと言わんばかりの爽やかな微笑みを浮かべている明るいCMだ。
キャンペーンソングを歌った3人の女性歌手は名前の頭文字が偶然にもMだったことで〝3M〟と称された。3曲とも後世に残る名曲。
商品名:ポーラ・フェアレイジ(新発売) - ※1980年は昭和55年
81年春。マックスファクター日本の購買層に本気になる
- 資生堂のキャッチコピー=〝ニートカラー〟〝かるい色・味〟
CMソング=松原みきさんの「ニートな午後3時(作詞:三浦徳子/作曲:小田裕一郎/編曲:鈴木茂)」
1980年を目前に控えた1979年(昭和54年)11月にリリースされた
「stay with me~真夜中のドア~(作詞:三浦徳子/作曲/編曲:林哲三)」が世界的ヒットとなった松原みきさんが歌っている。
編曲は鈴木茂さんということは・・元はっぴいえんどの面々すべて苛烈とも言える化粧品キャンペーンソングに携わっていたことになる。
CMモデル=マイティ・ルドントさん。フレッシュな果物や野菜を味わっている爽やかかつ艶のあるCMだった。
現在は〝ニート〟という響きに対しネガティブなイメージがあるのは事実だが、
当時は大変なイケてたワードだったのである。このCMのニートの綴りはNeat(きちんとした/小奇麗な)であり決してNEETではない。
商品名:資生堂・ルア・リップスティック5色(新発売) - カネボウのキャッチコピー=〝春先小紅ミニミニ〟
CMソング=矢野顕子さん「春先小紅(作詞:糸井重里/作曲:矢野顕子/編曲:ymoymo)」はたちまち大ヒット。
CMモデル=林元子さん。高校在学中から雑誌「荘苑」の専属モデルをしていたお嬢さん風情のある品を感じさせるモデルであった。
どこか岡田有希子さんとダブって見えるが岡田有希子さんが似てるんだよな・・東洋的な香りを前面に押し出したCMは新鮮だった。
現在、彼女はライフコーディネーターとして活動をしている。時を経て、P&Gの「ウィスパーうすさら(吸水ケア)」のCMに登場している。
当初、春のキャンペーンソングは大瀧詠一さんの「君は天然色」の起用を考え、歌詞の一部を替えてCMに起用したいという
カネボウ側から注文があるも、歌詞の一部を変更することに抵抗を感じオファーを断っていたという事実があったようだ。
大瀧さんが断らなければ、糸井重里氏の冴えたキャッチコピーも矢野顕子さんのほんわかした〝春先小紅〟という名曲も
誕生しなかったと考えると不思議な気持ちになる。
商品名:レディ80ミニ口紅(限定販売)ミニ口紅は空前の売り上げとなった。 - コーセーのキャッチコピー=〝リップ明快〟
CMソング=くぎ哲朗という人物が歌っていたらしいが、詳細不明。
CMモデル=サンドラ・ビショップさん。
商品名:当時の映像や詳細なデーターがないため不明。 - ポーラのキャッチコピー=〝はじまりはNice笑顔。〟楽曲についての詳細が不明。
- マックスファクターが日本人購買層を標的にした春のキャンペーンCMを打ち出していく。
キャッチコピー=〝春は横顔 新発見〟
CMソング=同年、37歳の若さで脳内出血で急逝した大塚博堂さんの「春は横顔(作詞:阿久悠/作曲:大塚博堂/編曲:チト河内)」
この曲が生前最後のシングルとなってしまった。
CMモデル=クルスチャン・アルフォンソさん。ドミンク・ミッソンさん
商品名:パペチュア・ブラッシュ・プレイ誕生3シリーズ。 マックスファクターの創設者、マックス・ファクター氏(1877年~1938年)は帝政ロシア時代のボリショイバレー団のメイクや美容アドバイザーを生業にしていた。
これはあくまでも私の推測だが政変(ロシア革命~共産主義圏・ソヴィエト連邦に移行)を機に渡米したと思われる。
ハリウッド黎明期、撮影用の化粧品や演劇用品など取扱う店を1909年に開店したことが原点となり現在に至る。
MakeUp(メイクアップ)はマックス・ファクター氏が生み出した造語である。
マックスファクターは1953年から日本市場に進出していたもののCMと言えば現地で制作された映像に日本語に翻訳されたナレーションを被せたCMが殆どだった。
ただし、1981年だけは、春、夏、秋はキャッチコピーとCMソングまで制作し日本人歌手を起用したタイアップという形式をとっている。
その後もCMのほとんどが海外の女優(ジャクリーン・スミス/ダイアン・レイン/ウィノナ・ライダ)やモデル、CMソングも洋楽系(T-REXなど)が多かったが、
90年代後半から現在にかけて、松嶋菜々子さん(ななこなでしこ)や桃井かおりさん、綾瀬はるかさん(SK-Ⅱ)などを起用し日本人モデル起用も珍しくなくなった。
しかし、40年前の1981年は相次ぐ日本人歌手の起用、そして冬のキャンペーンではスキンケアに特化した新商品のCMに日本人女優を起用。
マックスファクターのCMモデル日本人第一号ではないかと思われる。詳細は冬篇で触れることにする。マックスファクターは日本人起用の81年春、夏、秋、冬と71年夏、79年秋のみだけ綴らせて頂く。
※1981年は昭和56年
82年春は口紅マジック!資生堂vsパレットキャットなカネボウvs色つきの女のコーセーvs春告げ鳥ポーラ
- 資生堂のキャッチコピー=〝口紅(ルージュ)マジック〟
CMソング=忌野清志郎+坂本龍一の「い・け・な・いルージュマジック(作詞/作曲/編曲:忌野清志郎+坂本龍一)」
MusicVideoがぶっ飛び過ぎて社会現象巻き起こすほどの騒動となった🤣
CMモデル=津島要さん。昭和56年(1981年)JAL(日本航空)沖縄キャンペーンガールとして抜擢された彼女は芸能活動をしていた時期は僅か3年、
昭和58年(1984年)に引退。CMも素っ頓狂なセットで床全体が自動車のボディの如く、周囲の観葉植物の鉢植えやオレンジジュース、
タイプライターなどの置物が車窓に流れる風景を思わせる演出が施されている不思議なCM。
口紅の色も赤みの強いオレンジ、イエローよりのゴールドとブラウン系(2色ともラメ系)の3色がパレットに収まったもので、
3色の組み合わせにより様々なバリエーションが楽しめるという仕掛けが施されたぶっ飛んだ口紅であった。
当時の女の子にとってはちょっぴりハードルの高いルージュマジックだった。
商品名:資生堂・ルア・リップカラー・クリエイター5種(新発売) - カネボウのキャッチコピー=〝あの娘は浮気なパレットキャット〟〝思い通り36色 磁力でセット〟
CMソング=ハウンドドックの「浮気な、パレットキャット(作詞/作曲:相沢行夫・木原敏雄(NOBODY)/編曲:後藤次利)」
現在、♪いすゞのトラックゥウウウウ♪と大友節を唸る大友康平さんがヴォーカルとして在籍していたロックバンドである。
CMモデル=小池珠緒さん。目の据わり具合が何とも艶っぽい小悪魔っぽいモデルであった。
商品名:レディ80・メイクアップコレクション全4品種(パレット別売) - コーセーのキャッチコピー=〝色つきの女でいてくれよ〟〝春は口紅が5タイプ。〟
CMソング=ザ・タイガースの「色つきの女でいてくれよ(作詞:阿久悠/作曲:森本太郎/歌:ザ・タイガース)」
日本中を席巻したGSブームの立役者のバンドの一つであったザ・タイガースが同窓会と銘打って
岸部一徳(ベース)森本太郎(ギター)加橋かつみ(ヴォーカル)沢田研二(ヴォーカル)岸部シロー(ギター/タンバリン)が
再結成し大ヒットとなった。この曲のリードは加橋さん、沢田さんはサビの部分を歌っていた。
ドラムの瞳みのるさんはこの再結成に参加せず本業(慶應義塾高等学校教諭)に専念。
CMモデル=サンドラ・ビショップさん。ちなみにキャンペーンCMにもザ・タイガースの面々はモデルのサンドラさんと共演している。
商品名:LIP5 - ポーラのキャッチコピー=〝君は春告げ鳥〟
CMソング=西口久美子さんの「きみは春告げ鳥(作詞:大津あきら/作曲:鈴木キサブロー/編曲:今剛)」
とても春らしい良曲である。リアルタイムで観た記憶があるもの CM内容までは鮮明に覚えておらず動画も確認できず御免!
CMモデル=不明。
商品名:当時の映像や詳細なデーターがないため不明。
※1982年は昭和57年
83年春はう.ふ.ふ.ふ.資生堂vs夢恋人カネボウvs恋は春感コーセー・・ポーラ撤退?
- 資生堂春のキャッチコピー=〝う.ふ.ふ.ふ. フォギー〟〝アクティブな色〟〝コンサイスな形〟
CMソング=EPOさんの「う.ふ.ふ.ふ.(作詞/作曲:EPO/編曲:清水信之)」今尚、ちらほらと巷で耳にする名曲。
一瞬にして春真っ盛りになってしまうパワー漲る曲
CMモデル=アンジェラ・ハリーさん。
アンジェラさん登場のCMでの設定はいつも美しいお仕事女子なのであった。
商品名:資生堂フェアネス・リップスティック(N)10色新発売/アイカラーバリエーション8種(新色3種)/フォギーパウダー3色(新発売) - カネボウのキャッチコピー=〝夢・恋・人 AVA〟
CMソング=藤村美樹さん(元キャンディーズのミキちゃん)の「夢・恋・人(作詞:松本隆/作曲/編曲:細野晴臣)」
「普通の女の子に戻りたい」と言ってから5年近くの歳月が流れこの曲で復帰。
この時ばかりはメディアも大騒ぎとなったのを記憶している。大ヒットするもその後、藤村さんはフェイドアウトし家庭人として落ち着いてしまった。
キャンディーズの中では歌唱力は一番だったのではないかと私は思う。
CMモデル=広田恵子さん。CMの雰囲気もテクノっぽい都会的な雰囲気だった。
商品名:カネボウ・AVAカラーバリエーション(アイシャドー)5種/リップスティック10色(新発売) - コーセーのキャッチコピー=〝春感口紅〟
CMソング=山口美央子さん。「恋は春感(作詞/作曲:山口美央子/編曲:後藤次利)」
このCMとCMソングはずっと脳内から消えることなく、春になるとこの曲が脳内再生されていたものだ。
当時、中学生でしたが個人的にCM冒頭に登場するのボルドー系(マリアンヌさんの口元の色)の口紅が欲しくて堪らなかった。(私事にて恐縮でござる。)
CMモデル=マリアンヌさん。サンドラ・ビショップさん。樫本チエコ(黒田知永子)さん。
商品名:春のトライオン・リップカラー8色
※ポーラ撤退?について。関係あるかどうかは私にはわからないが、この年に医薬品分野に進出。ポーラレディという確固たる存在もあり、
リピートユーザーの層も厚いためCMキャンペーンやタイアップによる商戦に拘らなくてもユーザー視点のCMで良いのでは?という
ポーラ側の判断でフェイドアウトしていったのではなかろうか?と考えられる。
※1983年は昭和58年
84年春はスーパーアイドルがBIOを引っ提げてCMに華咲かす
- 資生堂春のキャッチコピー=〝くちびるヌード〟
CMソング=高見知佳さんの「くちびるヌード(作詞/作曲:EPO/編曲:清水信之)」
高見さんにとって最大のヒット曲となった。高見さんは80年代後半認識された〝バラドル(バラエティアイドル)〟の草分け的存在で
マルチに活躍していたタレントでもあった。久々のシングルリリースで彼女にとって最大ヒットとなった。
改めて高見さんの歌唱力に驚かされる。マジで上手いっ!難易度高い楽曲を生でさらっと歌いこなす姿に圧倒される。
浅野ゆう子さんの〝サマーチャンピオン〟の時も感じたが、昔のアイドルは並み以上の歌唱力、表現力がないと
日の目を見ることができなかった厳しい界隈だったのだなと・・・
CMモデル=アンジェラ・ハリーさん。アンジェラさんと言えばお仕事女子設定なのである。
楽曲を手掛けたEPOさんは昨年の〝う.ふ.ふ.ふ. フォギー〟からの続投で高見さんが歌を担当。この流れは
77年春の〝マイ・ピュア・レディ〟で尾崎亜美さんが楽曲手掛け自身で歌いヒット、
翌年の78年春の〝時間よとまれ メロウカラー〟で南沙織さんが歌を担当した流れと全く同じであることに気付かされる
商品名:資生堂フェアネス・リップスティック24色(新色7色)/リップニュアンス3色(新発売) - カネボウのキャッチコピー=〝聖子の口紅〟
ダイレクトなキャッチコピーでお見事。
CMソングとモデルともに松田聖子さん。タイトル「Rock'n Rouge(作詞:松本隆/作曲:呉田軽穂/編曲:松任谷正隆)」当たり前のように大ヒット。
【天然色素配合レディ80BIO】を口元に挿したスーパーアイドルが花束持って登場したらもう国民的に
「カネボウ春のバザールだぁあああ」とひれ伏すしかない状況だったことは間違いない。
現役のアイドルが化粧品のCMでモデルとCMソング「Rock'n Rouge(作詞:松本隆/作曲:呉田軽穂/編曲:松任谷正隆)」まで担当したのは、
79年夏の浅野ゆう子さん以来だ。(浅野さんの場合はアイドルとして伸び悩んでいた時期にプロポーションの良さを見抜いたカネボウからのオファーだった。
浅野さんはそのCMで初めて水着姿を世間に披露したことは有名な話。その後もセクシー路線を求められ悩まれたこともあっただろうが、
現在、女優として地位を築く礎になったのではないかと考える。)
商品名:レディ80・BIOリップスティックピュアピュア(植物性色素配合)花染色12色 - コーセーのキャッチコピー=〝口唇に秘リップメイキー〟
CMソング=とみたゆうこさん「SECRET LIPS(作詩:竜真知子/作曲:冨田裕子/編曲:水谷公生)」
CMモデル=森田早季さん。桂文珍師匠も出演。
商品名:コーセー・リップメイキー
※1984年は昭和59年
85年春はベジタブルの資生堂VS植物性色素のカネボウ。コーセーはくっきり口紅
- 資生堂のキャッチコピー=〝ベジタブルスティック〟
CMソング=大貫妙子さん「ベジタブル(作詞/作曲:大貫妙子/編曲:坂本龍一)」
CMモデル=ミア・二グレン(映画「エマニュエル」主演)。リアルタイムでこのCMを観たことなく曲だけは知っていた。
とても瑞々しい大貫さんの歌声が素晴らしい一曲だ。
後にネットでCMを拝見したがモデルがイヤに艶っぽいなと思ったら
映画「エマニュエル夫人」のシルビア・クリステルさんの後釜さんだったとは・・・😅
しかもそのエマニュエル(シルビア・クリステル)が全身に若返りの整形を施した姿として
ミア・ニグレンさんが登場しエマニュエルを演じるという設定だった記憶あり。
商品名:資生堂・フェアネス・ベジタブルアイカラー3種
ベジタブルリップ10色(天然色素β―カロテン配合・CMではカロチン表記)(新発売) - カネボウのキャッチコピー=〝バイオシンデレラ〟
CMソング=ジ・アルフィー「シンデレラは眠れない(作詞:高見沢俊彦・高橋研/作曲:高見沢俊彦/編曲:ALFEE)」。
昨年84年に開催された【第一回東宝シンデレラ】で3万1653名の中から選ばれグランプリとなった沢口靖子さんがモデルを務めた。
彼女はまだまだ無邪気で可愛らしいお嬢さんという感じだ。
商品名:レディ80 BIOメイクシリーズ全48品 植物性色素配合 - コーセーのキャッチコピー=〝BE紅くっきり口紅〟
CMソング=JULANNの「ルージュトレイン(作詞/作曲:JULLAN)」
一橋大学の学生で結成されたエレクトリック・ポップの先駆け的デュオだったらしい。
坂本龍一氏に見いだされるもメジャーにはなり切れなかった模様。
初めて聴いてみたが〝良いっ!〟「知ろうとさえしなくて御免なさい!!」と言いたくなるぐらい〝良いっ!〟
CMモデル=ニーナ・マキ・カワサキさん。勝気そうな表情が魅力的なモデルだ。
84年CMのまとめ動画0:29でCM確認できる(BE紅リップスティックは85年春のCM)
商品名:コーセーBEリップスティック12色
※1985年は昭和60年
86年春はホワイトブレンド資生堂vsくちびるネットワークカネボウvsミスティフェイスコーセー
- 資生堂のキャッチコピー=〝色・ホワイトブレンド〟
CMソング=中山美穂さんの「色・ホワイト・ブレンド(作詞/作曲:竹内まりや/編曲:清水信之)」
CMモデル=同じく中山美穂さん。
資生堂としては初のバイオヒアルロン酸を配合した潤いが持続する口紅を登場させた。
商品名:資生堂・インテグレート・リップスティック15色 新発売/バイオヒアルロン酸(保湿成分)配合 - カネボウのキャッチコピー=〝くちびるネットワーク〟〝プロ感度 BIOカラーネットワーク〟
CMソング=岡田有希子さんの「くちびるネットワーク(作詞:Seiko<松田聖子>/作曲:坂本龍一/編曲:かしぶち哲郎)」
残念ながら岡田さんの突然の死によりCM放映が打ち切られてしまった。彼女に対する哀悼も高まりシングルは大ヒット。
当時、私自身もショックを受けた一人だった。
CMモデル=沢口靖子さん。
商品名:BIOカラー・ネットワーク(リップカラー・アイシャドー・チーク) - コーセーのキャッチコピー=〝ミスティフェイス〟
CMソング=ポータブルロック(ヴォーカルは野宮真貴さん)の「春して、恋して、キスして、見つめて(作詞:鈴木さえ子・鈴木慶一/作曲/編曲:鈴木さえ子)」
CMモデル=サリー・チャンさん。あどけなく個性的なモデルだった。
CMナレーション=長塚京三さんではないかと思われる。
(CM映像は「春のCM集 '86/3」の17:39あたりから確認できる)
商品名:ミスティオンBE口紅 新発売
※1986年は昭和61年
87年春はくちびるスウィング資生堂vs水のルージュカネボウvsキリッと発色コーセー
- 資生堂のキャッチコピー=〝くちびるスウィング〟
CMソング=小林明子さんの「くちびるスウィング(作詞:湯川れい子/作曲:小林明子/編曲:RALPH SCHUCKETT<ラルフ・シュケット>)」
CMモデル=桐島かれんさん。この春のCMは80年春の「不思議なピーチパイ」の次に個人的に大好きなCMである。
小林さんのジャジーな雰囲気の曲と桐島さんの終始媚びの無い表情が堪らない好きだ。
久々に資生堂っぽい春のCMを観た気がしたものだ。
CMナレーション=細川俊之さんであることも素敵だな。
中村晃子さんの「甘い囁き」でオリジナルのアランドロンを凌駕する魅惑の美声を残されている。
商品名:資生堂・インテグレート・リップスティック12色 新発売 - カネボウのキャッチコピー=〝水のルージュ〟〝不思議 しっとり〟
CMソング=小泉今日子さんの「水のルージュ(作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:大村雅朗)」リキッド型のルージュが登場。
CMモデル=<同じく小泉今日子さん。 商品名:BIOアクアルージュ全8色 カネボウ100周年記念第一弾 新発売 - コーセーのキャッチコピー=〝キリッと発色。ないしょでうるおい。〟
CMモデル=樋口可南子さん。ポーラやカネボウ、資生堂、花王などの企業の枠を超えモデルとなった女優。
CMソング=種ともこさん「ないしょLove Call(作詞/作曲/編曲:種とも子)」CM動画発見できず残念だ。
商品名:コーセー・アブニール口紅?
※1987年は昭和62年
88年春はCMの原点を見た資生堂vsアイドル路線カネボウvs水分キープ口紅
- 資生堂春のキャッチコピー=〝ほら、水が生きてる〖資生堂〗'85~'89年CM集 2:04〟
CMソング=ZUMA BANDの「恋のライブリップ」
CMモデル=今井美樹さん。生CM風に新たな口紅〝LIVE LIP〟がなぜ?水が生きているのかをしっかり説明。
共演しているZUMA BANDがCM曲「恋のライブリップ」をLIVE感覚で演奏シンプルでカッコいい。
最後に〝LIVE LIP〟というテロップで〆る最高だ!!
私は当時から思っていたのだが、愛らしいアイドルをモデルに起用するのは否定はしない。
だが、CM演出や宣伝戦略が新たな商品にスポットを当てるのではなくアイドルを宣伝する媒体化には首を傾げたくなるものがあった。
資生堂88春のこのCMはそのアンチテーゼに見えて仕方がない所詮「餅は餅屋」なのである。これ以上は割愛させて頂く。
商品名:資生堂インテグレート・ライブリップ10色 新発売 - カネボウのキャッチコピー=〝吐息でネット〟〝落ちにくい〟〝におわない〟〝軽い感触〟
CMソング=南野陽子さんの「吐息でネット(作詞:田口俊/作曲:柴矢俊彦/編曲:萩田光雄)」
CMモデル=同じく南野陽子さん。
あまりの愛らしさに何の商品かさえぶっ飛んでしまうほどのCM。
商品名:フィットネット口紅BIO全10色/DUY全8色 新発売 - コーセーのキャッチコピー=〝水分キープ口紅〟
CMソング=<不明 CMモデル=早見優さんのようだが詳細不明。 早見さんは年間通してキャンペーンモデルを務めることになる。 商品名:コーセー・アブニールモイスト口紅?
※1988年は昭和63年
80年代化粧品CMバトル春篇(80年代)ここで終了。(誤情報、誤字、文脈に誤り発見時は随時、訂正致します。)次は夏篇へつづく