ネットで拾わせて頂いたウスイ法セロファンとピンテープを元にマウスを駆使してトレースさせて頂きました。
画像右の検査シート「ピンテープ」は主に東京都内及び千葉県(一部)の学校や幼稚園などで配布されていたものと言われている。
画像左は昭和っ子なら誰でも知ってる「ウスイ法セロファン」謎のキャラ一度見たら忘れられない破壊力がありまする。
今回のエントリーについてのご注意。
2015年(学校や自治体負担により継続している地域もある)まで全国の学校や幼稚園で配布され実施されていた身体検査の一つについて綴ります。
少々デリケートなところもあるので、具体的な虫の名称は伏せおなかの虫の卵と記載させて頂きます。ご了承ください。
苦手な人は読まないでね!
昭和っ子を代表させて言わせて頂きます!その節はタイヘンお世話になりましたっ!!
幼き頃のほろ苦いセロファンの思い出・・・
そのセロファンが封入されている袋の後ろになんとも堂々たる姿でお尻にペタンとするやり方をご教示して下さった昭和っ子なら誰でも知ってる謎のキャラ。
大胆さと愛くるしい笑顔でほろ苦い気持ちを解してくれたありがたき存在には名前があった!!
その名は丸輪太郎
使う時の呼吸ならぬ使う時の姿勢。
「守りたい、この笑顔」な気持ちにさせてくれる丸輪太郎くん
おなかの虫の卵を発見してくれる強い味方の全貌をご覧あれ
一般的に知られていたウスイ法セロファンの全貌
昭和33年(1958年)~平成27年(2015年)までの間、子どもたちからお腹の虫をチェックして下さったウスイ法セロファン
昭和50年代初めから後半(1970年代)にかけ小学生だった世代には馴染み深い袋は旧式のデザイン。
新たなデザインの袋は2010年代?から廃止されるまでのデザインだろうか?
次は東京都と千葉県一部に配布されていたピンテープの全貌
寄生虫駆除剤・ポキール(パモ酸ピルビニウム)の販売促進の一貫として三共製薬(現・第一三共ヘルスケア)がウスイ法の販売権を取得。
東京都と千葉県一部を除く各都道府県の(財)日本寄生虫予防会(全国連盟組織)に卸し、地元の幼稚園や学校などでおなかの虫の卵検査が行われていた。
三共製薬採用のウスイ法セロファンを導入しなかった東京都と千葉県の一部は東京寄生虫予防協会独自に考案したピンテープを採用するに至る。
どうもウスイ法を推進する三共製薬側と当時の東京寄生虫予防協会側が価格面で折り合いがつかず交渉決裂が原因だったとも言われている。
ウスイ法がセロファンならピンテープがセロハンこの表記の違いにもお互いの意地が滲み出ているようにも感じる。
当時の三共製薬から販売されていたポキール(パモ酸ピルビニウム)に発ガン性の成分が指摘され平成元年(1989年)6月末をもって販売中止となり薬価基準からも削除されている。
- ヤンセンファーマ社の「メベンダゾール錠100(メベンダゾール/妊婦の安全性が確立していないためほぼ禁忌)」☜重篤なアナフラキシーショック等副作用あり。
- ファイザー社の「コンバントリン(パモ酸ピランテル)」
- 佐藤製薬社の「パモキサン液・錠(パモ酸ピルビニウム)」などが処方されている。
小学1年生の頃、マーブルチョコレートの様な「ポキール」が服用したくて堪らなかったものだが、今考えるととんでもない不埒な考えだったと猛省している。
2015年を最後に全国規模の検査が廃止
学校保健規則改正により実施から57年後の2015年を最後に全国規模の検査は廃止。事実上、「国」による実施の義務は終了となった。
2002年に全国の陽性率が1%を切り、2014年になると0.1%になったことで「国」が改正☞廃止に踏み切った。
しかし、おなかの虫の卵の陽性率が平均より高い九州地域は、廃止に対し戸惑うも九州圏の一部では、学校もしくは自治体単位で検査を継続している地域もあるという。
もし、就寝中に目が覚めるほどのお尻(肛門)の痒みに襲われたり(無症状の例もあり)、炎症所見を発見したり、痒みでイラついたりする人やお子さんを持つ親御さんは、最寄の医療機関を受診もしくは保健所に問い合わせることをお勧めしたい。オンライン診療や電話診療を実施している医療法人(東京都)もある。
※最後の参考にさせて頂いたサイトの項目にURLを添付
廃止になったからと言っておなかの虫は絶滅していない
減少傾向にはあるが、まったくゼロになったわけではない。海外からの観光客も増加傾向にあるので、寝室には太陽の光を取り入れ、寝具、寝間着の洗濯、食事前やトイレの後の手洗いやこまめな爪切りなど念入りに当たり前のことを当たり前に心がけようと思う今日この頃。
心当たりがある人は我慢せずに然るべき医療機関や保健所に勇気を持って問い合わせよう!!
この記事を記す際、参考にさせて頂いたサイト
ぎょう虫感染症と検査・治療について|キャップスクリニック オンライン診療/電話診療
西日本新聞 2015年10月2日付 ぎょう虫検査 九州 痛しかゆし 学校保健規則改正 国の「義務」本年度限り 高い陽性率 廃止及び腰
薬事情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介 質疑応答2005年5月
横浜市 ぎょう虫(蟯虫)症について
東洋経済 あのギョウ虫検査が義務ではなくなった事情