昭和の定番 貯金箱といえばブタさんだった

昭和の頃、子ども向けのドラマやアニメ、青春学園ドラマなどで登場人物が何かの事態に巻き込まれ一大決心をし貯金箱を叩き壊すシーンに必ず登場していたのは陶器の🐷さんの貯金箱だった。
いつの頃からか、🐷さんの貯金箱のお腹の部分に穴が開き、ゴム栓を外せばお金が取り出せる仕様となり叩き壊さずに済むようになって以降、そのような描写は消滅してしまった。(画像AC)

貯金箱の起源について

貯金箱の起源は前漢時代(紀元前206年~8年)の中国やポンペイの遺跡などから出土されている。

かつての中国では【宝貝】が物品貨幣として扱われていたそのため、貯金箱ではなく貯貝器と呼ばれていた。現在、お金に関連する漢字に貝が使われるのはその名残りとされている。
一方西洋(古代ローマ時代)では軍人の報酬が【塩】だったことの名残りで塩の語源であるsalary(サラリー)が雇用主から支払われる対価の意味となり、会社勤めで毎月支払われる給料で生活している人々をサラリーマンと呼ぶようになった。

ちょっと項目の内容からズレた感は否めないが、金、銀、銅などの鉱物が硬貨になる以前は、調度品や装飾品として重宝されていた宝貝や生きていく上で不可欠な人類の糧である塩が〝価値〟ある物であったことは間違いない。

貨幣の代わりに扱われていた宝貝は、中国語で〝赤ちゃん(もしくはかけがえのない存在、愛する人)〟という意味でもある。新たな命を慈しむ気持ちは万国共通なのだろう。

物品貨幣だった宝貝と塩
(画像AC/Pixabay)

ブタの貯金箱は勘違いの産物だった

諸説あるも、その中の一つの逸話で職人の勘違いがブタさんの貯金箱を誕生させた説を紹介させて頂く、かつて欧州には良質の土・ピック(Pygg)が原料となった粘土があり、14世紀ごろの英国でピッグ(Pygg)製の貯金箱の依頼を受けた職人が同じ発音のピッグ(Pig ブタ)の貯金箱と勘違いして製作したことが始まりとされ、それがたちまち人気となり、それは海を越え貯金箱といえばブタさんと定着してしまった。

一度の出産で10匹ほど産むブタは豊かさと子孫繁栄の象徴であり、欧州や中国などでは縁起の良い動物の一つとして親しまれていたこともブタの貯金箱が定番化した理由の一つとされている。

さまざまなブタの貯金箱

世界中で親しまれ、愛されている様々なブタさんをご覧あれ

ブタさんの貯金箱いろいろ
(画像AC/Pixabay)

日本で古くから親しまれている頭に花をあしらった愛らしいブタさん(中央)を筆頭に、
欧州で古くから親しまれている柔和な表情のボーンチャイナ風ブタさん(画像左上)、
鮮やかな大輪の花をあしらいどこか艶っぽいアジアンテイストなブタさん(画像右下)
現在、定番化しつつあるピンクの陶器製ブタさん(画像左下)と樹脂製ブタさん(画像右上)

アニメの有名なブタさんのキャラクターの貯金箱などもあるので、検索して閲覧するのもまた楽し😊

この記事を綴る際、参考にさせて頂いたサイト

お金にまつわる漢字には「貝」がつくものが多いか、知ってた?

豚の貯金箱はイギリス生まれ!?誕生のきっかけは

タカラガイ Wikipedia

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